第17話

友達に家にはパソコンがあり、その話になりました。
パソコンを使って友達と話ができたり、手紙を送ったりできると
楽しそうに話をしていました。
「ねえ、けいた君の家にはパソコンがあるの?今はみんな持ってるよね?」
僕の家にはパソコンがありません。でも、
「うん、あるよ。お父さんがやっているから・・・」といってしまいました。
みんなの家にはあるのに僕の家にはないと言うのが恥ずかしかったからです。
すると友達が「じゃあ、これから行くから見せてくれない?」
「えええええ・・・」僕は困ってしまいました。
家にはパソコンがないのにどうしよう・・・・。
「今日は見せられないよ」といっても、
「なんで?ただ見るだけだからいいだろ・・。
あっ、もしかしたらないんじゃないの?」
友達はしつこく見せてほしいと言うし、
家はもうすぐそばだし・・・・、どうしよう・・・。

「あっ、そうだ」・・・僕はいつもように時計を見ました。
するといつものようにちょっとだけ時間が戻りました。

「ねえ、けいた君の家にはパソコンがあるの?今はみんな持ってるよね?」
「ううん、僕の家にはパソコンはないんだ。まだ誰もやってないし・・・。
ね、今度教えてくれない?」と答えると
友達は喜んで教えてくれると言ってくれました。

僕の家がたとえみんなの家と違ったとしても、恥ずかしいとかかっこわるいからと思って、うそをついてはいけないことがわかりました。
どんなときでも正直でいることが大事だなああああ。

第16話

長く寒いに冬が終わり、僕の町にも春が来ました。
「わ〜〜い、きれいな桜だなああ」
学校からの帰り道にたくさんの桜の木があり、
いま、一気に咲き始めています。
「桜の花って、どんな形をしているんだろう?そばで見たいな」
僕は桜の花をそばで見たくてしょうがありません。
「少しだけならいいかな?」と思った僕は、
太くて頑丈そうな木を見つけて、登り始めました。
少し高いところまで登るとだんだん花びらが近づいてきました。
「え〜〜、こんなに小さい花びらなんだ?もっとそばで見たい・・・」
僕はどんどん登っていきました。
「おおお、すごいすごい。こんなに綺麗だとは知らなかった。すごいなああ」
と、もう少し高いところへ登ろうと瞬間、足が滑り落ちそうになってしまいました。
手だけで木にぶら下がり、何とか落ちないようにしていたけれど、
もう手がしびれて・・・・。
「お〜〜〜い、誰かいない〜〜〜、たすけて〜〜〜〜」
手が離れた瞬間・・・・
「あっ、そうだ。」と時計を見るといつとおり時間が少し戻りました。
僕はギリギリで助かりました。
いくら綺麗で見たいからといって、危険な場所へ行っては
絶対にいけないことがわかりました。
第15話

ようやく春が近くなってきました。
「ねえ、ケイタ君。山にスキーに行こう」
とお父さんと僕はスキー場へ出かけました。
天気が良くて最高です。
がけの方にフワフワした雪が残っているので
僕はそこを滑りたくて、がけの方に向かいました。
がけの上にはスキーをしている人がたくさんいました。
「うわ〜、すごい雪だ。フワフワして気持ちいい」
「ザザ〜〜ッ」っと上の方で音がしたと思ったら、
雪が崩れ始めました・・・・。「なだれだ〜〜〜」
凄い雪が僕に向かって落ちてくるけれど、僕は動くことも
逃げることも出来ません。
「ウワー、助けて〜〜〜。つぶされる〜〜〜」
もう目の前に雪近づいてきているうう。
「ウワ〜〜、たすけて〜〜〜、つぶされる〜〜〜、
どっ、どうしよう。たすけええええええ」
「あっ、そうだ。」と時計を見るといつとおり時間が少し戻りました。
僕はギリギリで助かりました。
がけのそばに行ってはいけないとお父さんはいつも言っていたし、
スキー場の看板にも書いてあったな・・・。
どんなにフワフワした雪があっても、他の人が入っていても
絶対近づいては行けないことがわかりました。