第9話
「さあ、早く帰ろう」
学校が終わった僕は、家に帰ってから友達と遊ぼうと急いでいました。
家に前の道路は、いつもは横断歩道をわたっています。
横断歩道はずーっと向こうにあり、すごく遠回りになります。
僕はいつものように家の前を通り過ぎて横断歩道へ向かおうとしましたが、
道路には全然車が走っていません。
「うーーん、今日は急いでいるし、車も来ないからここを渡ってしまおう」
道路の真ん中に来たときいきなり「ぷー、ぷっぷーー、ぷーー」とすごい音がします。
「わあーー、車だああ、ダンプカーだ・・・」
車がすごい勢いで僕に向かってきます。もう止まれません。
「わあああ〜〜、ぶつかる、たすけて〜〜〜」
もう、目の前まで車が来ています。
「わあ〜〜〜、ぶつかる〜〜、どうしよう〜〜」
「あ、そうだ」と時計を見ると同時に、車が僕に・・・
見る方が早かったお陰で、いつものように時間が少し元に戻り、歩道を歩いていました。
僕は、どんなに急いでいても、どんなことがあっても絶対に、横断歩道を渡り、
そして渡るときには右左をキチンと見てから渡ろうと決めました。絶対に・・・・。

第10話
  
僕は久しぶりに風邪を引いてしまった。
学校を休んで寝ている僕のところにお母さんが来て、
「買い物に行ってきます。お昼は作ってあるから、食べたあとは薬を飲みなさいね」
「はーい、わかりました。行ってらっしゃい」
しばらく寝たあと、おなかが空いたので、お昼を食べました。
また、布団に入ろうとした僕は
「あ、薬を飲まなくちゃ」とお母さんの言ったことを思いだし、
薬を飲むことにしました。
薬の瓶には12歳までは2錠と書いてあるます。
「ん?2個でいいのか?早く治りたいから4個飲んじゃおう」
僕は書いてあるのより多く飲んで、早く直そうとしました。
しばらくすると天井はグラグラ揺れるし、気持ちは悪くなるし、どうしたんだろう?
お昼まではだいぶ良くなっていたんだけど、また熱が出てきたんだろうか?
体温計で熱を計ったけれど、いつもと同じ体温に戻っている。
「変だな〜〜〜、気持ちが悪い、お母さん帰ってきて〜〜〜」
なぜ気持ちが悪いんだろうか考えました。
「薬のせいだ。前お母さんが言っていた。薬の量は必ず守りなさいって」
「ああ〜〜〜、どうしよう。気持ちが悪い。たすけて〜〜〜」
「あ、そうだ。」と時計を見るといつとおり時間が少し戻りました。
僕は薬を決められた分をキチンと飲んで、夜には風邪も治っていました。
薬の量は絶対守らないと、死んでしまうこともあると言うことを聞き、
恐くなり、それからは必ず決められた量をも飲むようになりました。

第11話

今日は家族でスキー場に来ています。
僕とお兄ちゃんは上の方まで行きました。
お兄ちゃんはとてもスキーがうまくて、僕に色々教えてくれます。
「いいかい、けいた。ここは入ってはいけないよ」と言いました。
そこはフカフカの雪があるところでした。
「お兄ちゃん、どうしてダメなの?」すると
「ここは雪崩が起こりやすいんだよ」
そうなんだ、ここは雪崩があるんだ。でも気持ちよさそうと思いました。
しばらく滑っているとお兄ちゃんはどこかへいってしましました。
僕はお兄ちゃん捜しながら滑っていました。「あ、ここは?」
さっきお兄ちゃんが入ってはいけないといってたところです。
でも、他の人たちは入って、気持ちよさそうに滑っています。
「みんな行ってるんだから、僕も行こう」
「ウワー、気持ちいい・・・・???。ああ〜〜〜〜〜」
僕は深い雪の中に落ちてしまいました。出ようとしても雪が深くてでれません。
「おーーい、誰かあああ、ここだよ〜〜〜、助けてええええ」
しばらくしても誰も来てくれません。空は暗くなってきました。
「どうしよう、さむいよ〜〜、誰か来てよおおおおおお」。このままじゃ大変です。
「あ、そうだ。」と時計を見るといつとおり時間が少し戻りました。
僕は助かりました。
いくら気持ちが良さそうな雪があっても、他の人が入っていたとしても、
入ってはいけないところへは、絶対に行ってはいけないことがわかりました。